発達障害児療育ポータルサイト 「dekkun.」

子どものワーキングメモリを鍛えて伸ばす!トレーニング方法と得られる利点を解説

author:dekkun
子どものワーキングメモリを鍛えて伸ばす!トレーニング方法と得られる利点を解説と記載されたイラスト

「ワーキングメモリ」とは、記憶力や判断力に関わる脳の機能を指し、勉強や仕事、日常生活を円滑に進める上で重要です。幼少期にトレーニングすることで、脳の容量が増えると言われています。

この記事では、子供のワーキングメモリの鍛え方について詳しく解説し、鍛えることの利点にも触れます。ワーキングメモリについて詳しく知りたい方や、子供の能力を伸ばしたいと考えている方は、是非最後までご覧ください。

ワーキングメモリとは

ワーキングメモリは、脳に入ってきた情報を一時的に保存してから処理する能力を指します。その際に、情報の重要度を判断し、必要な情報だけを残す働きを担っています。また、別名「作業記憶」とも呼ばれ、認知心理学で用いられる概念の1つです。意識していない間に自然に作用し、学習や運動、人との会話などさまざまな場面で活用されています。

子供の学習におけるワーキングメモリの役割

子供が学校で授業を受ける際に、ワーキングメモリが活躍します。先生が説明をしている間に、子供は情報を集めながら同時に理解しようとします。このとき、ワーキングメモリが重要な役割を果たします。

例えば
数学の授業で問題を解くための手順を先生が説明しています。子供はその手順を理解し、同時に記憶しながら、具体的な問題に適用する必要があります。ワーキングメモリは、説明を記憶したり、途中の計算結果を頭に保持したりすることで、問題解決に役立ちます。

このように、子供が学校で新しい情報を理解し、それを利用して問題を解決する際には、ワーキングメモリが大切な役割を果たしています。ワーキングメモリが強化されると、より効率的に学習し、成績向上にも寄与する可能性があります。

ワーキングメモリの容量

ワーキングメモリの容量は人によって異なり、要領が大きい人もいれば、小さい人もいます。要領が大きい場合、多くの情報を一度に取得したり処理したりすることが得意です。

要領が小さいひとの場合
要領が小さい人は、必要な情報を覚えられず処理が苦手という傾向が強くなります。以前は「7プラスマイナス2」と言われる、一時的に覚えられる数字の限界があったとされましたが、現代ではこれより少ない場合も増えており、マジカルナンバー4を提唱する心理学者もいます。

つまり、ワーキングメモリの容量は個人によって異なるため、全員が同じ処理能力を持つとは限りません。それぞれの特性を理解し、適切なトレーニングや学習方法を選ぶことが重要です。

ワーキングメモリの構成要素

ワーキングメモリは、4つの要素で構成されています。

音韻ループ

音に関する情報を一時的に記憶します。例えば、聞いた言葉や音楽の旋律を覚えることに使われます。

視空間スケッチパッド

視覚情報を一時的に保持します。目に映るイメージや場所の情報を記憶するのに使われます。

エピソードバッファ

音と映像を組み合わせた情報を一時的に保存します。映画や物語を理解する際に役立ちます。

中央実行系

上記3つの要素を統括し、指示を出す役割を担っています。

これらの要素が協力して、私たちの日常生活で情報を処理し、活動を円滑に進めるのに役立っています。

子どものワーキングメモリは鍛えられる!

実は、子どものワーキングメモリは幼い頃から鍛えることができます。ワーキングメモリは、単純な情報の一時保管だけではなく、何度も繰り返される情報を重要視して長期記憶につなげる働きも持っています。

つまり、ワーキングメモリは学習の基礎を支える重要な要素なのです。例えば、勉強の際に間違えた問題を繰り返し復習したり、授業内容を何度も復習したりすることで、脳はそれを重要な情報として認識し、長期記憶に定着させます。

無意識に脳を活性化させながら、子どものうちからワーキングメモリを鍛え上げることができます。また、ワーキングメモリを向上させるためには、質の高い睡眠も重要です。

年齢別の推奨される睡眠時間

  • 0歳:約14時間から15時間
  • 1歳:約14時間
  • 3歳:約12時間
  • 小学生:約10時間

子どもの成長段階に合わせて、睡眠時間に注意し、効果的なトレーニングを行いましょう。ワーキングメモリは長期的なトレーニングで向上しますので、早いうちから始めることをおすすめします。

子どものワーキングメモリが低いと起こること

子どもの場合、ワーキングメモリが低いと様々な課題に直面することがあります。

授業の理解が難しくなる

学校での授業で先生が説明した内容をすぐに忘れてしまうことがあります。授業が進むにつれて理解が難しくなり、ついていくのが大変になることもあります。

宿題の進め方が難しい

宿題をする際に、問題の内容を読んだ後に、何をすべきか忘れてしまうことがあります。その結果、時間がかかってしまったり、宿題をきちんと終わらせることが難しくなることもあります。

友達とのコミュニケーションが難しい

友達との会話やゲームでの指示を覚えきれないこともあります。友達とのコミュニケーションが難しくなったり、ゲームの進行についていけなかったりすることがあります。

子どものワーキングメモリを向上させるためには、積極的なトレーニングや学習方法の工夫が必要です。記憶力や集中力を高めるための活動を取り入れることで、子どものワーキングメモリの成長を促すことができます。

子どもの脳をパワーアップ!ワーキングメモリを鍛える3つの楽しい方法

子どものワーキングメモリを鍛える方法を紹介します。

ゲームを活用する

記憶力や集中力を養うために、パズルや記憶を使うゲームを遊ぶことが効果的です。例えば、メモリーカードゲームやジグソーパズルなどがあります。子供は楽しみながらワーキングメモリをトレーニングできます。

会話を積極的に行う

子供との会話を増やすことで、ワーキングメモリを刺激します。子供との対話を通じて情報の一時保持や応答力を向上させることができます。家族や友人とのコミュニケーションを大切にしましょう。

数字や色のゲーム

数字や色の並べ替え、記憶するゲームを行うことで、ワーキングメモリを強化できます。例えば、覚えた数字を順番に言ったり、色を覚えてお絵描きをしたりすることで、子供の脳が情報を効率的に処理する力が向上します。

他にもこんな方法があります

朗読や物語を楽しむ本を読んだり物語を聞いたりすることで、記憶力や想像力が刺激されます。
マインドマップを活用する情報を整理しやすいマインドマップを使って、思考力を向上させます。
リズム楽器を演奏するリズム楽器を演奏することで、ワーキングメモリとリズム感を養います。
難易度の調整子供の能力に合わせて適切な難易度の問題やゲームを提供し、挑戦を促します。
環境を整える静かで集中しやすい環境を整えることで、ワーキングメモリのトレーニング効果を高めます。

ワーキングメモリの解放に役立つ3つの方法

ワーキングメモリを鍛えるだけではなく、効率よく活用することも重要です。要領が少ないと、情報がどんどん入ってきても先に入った記憶が消えてしまうことがあります。しかし、不要な記憶を削除することで必要な情報だけを保持することができます。

ワーキングメモリに空きを作り、うまく活用することで処理能力や記憶力が向上します。具体的に、ワーキングメモリを解放する方法について詳しく見ていきましょう。

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想は、心を落ち着かせ、現在の瞬間に集中することです。日常のストレスを軽減し、頭の中を整理する助けになります。リラックスした状態であることで、ワーキングメモリの負担を軽減し、必要な情報により集中できるようになります。

タスクの優先順位付け

多くの情報やタスクが頭に入ってくることがありますが、優先順位をつけることで重要な情報に集中できます。To-Doリストやカレンダーを使って、タスクを整理し、不要な情報に頭のスペースを取られないようにしましょう。

リラックスする時間を設ける

適度な休息とリラックスは、ワーキングメモリの解放に役立ちます。ストレスを軽減するために趣味や自分の好きなことに時間を使い、心身をリフレッシュさせることが重要です。リラックスした状態でいることで、ワーキングメモリの余裕が生まれ、より効率的に情報を処理できるようになります。

これらの方法を実践することで、ワーキングメモリの解放と効果的な活用が可能となります。日常生活や仕事において、よりスムーズに情報を処理し、より集中して取り組むことができるようになるでしょう。

ワーキングメモリを増やすとワクワク3つのポイント!

ここまでワーキングメモリを増やす方法について解説しましたが、実際にトレーニングをすると、ワクワクするような利点がたくさんありますよ!ワーキングメモリを増やすことで得られるポイントは、以下の2つです。

忘れ物の心配ナシ!

ワーキングメモリがアップすると、情報をしっかり記憶できるようになるんだ。だから、宿題や大切なことも忘れずにできます。

いろんなことを同時にこなせる!

ワーキングメモリが増えると、同時に複数のことをこなすことができるようになるんだ。忙しい時でも、マルチタスクが得意になれるでしょう。

まとめ

ワーキングメモリは、私たちの日常生活において不可欠な能力です。しかし、個人によってワーキングメモリには差があります。ワーキングメモリが弱いと、記憶力や判断力を必要とする場面でミスが増えてしまうかもしれません。

ワーキングメモリを増やすためには、脳が発達する幼少期にトレーニングすることが効果的です。幼少期から日常生活の中でトレーニングを積んでいれば、勉強や仕事をスムーズに進める力を身につけることができるでしょう。ぜひ早いうちから意識してトレーニングを取り入れてみてください。

dekkun.に相談しよう

協力専門職の一部をご紹介 ・保育士 ・社会福祉士 ・精神保健福祉士 ・介護福祉士 ・児童指導員 ・音楽療法士 …

looks 人気の療育コラム

1
ADHDの大人の顔の特徴:見逃されがちなサインと理解を深める と記載されたイラスト

ADHDの大人の顔の特徴:見逃されがちなサインと理解を深める

ADHD(注意欠陥多動性障害)は、子供の発達障害としてよく知られていますが、実際には多くの大人もこの障害を抱え…

calendar_today
2
【ADHDの顔つきと行動の特徴】ADHDの子どもたちにみられる特徴についてと記載されたイラスト

【ADHDの顔つきと行動の特徴】ADHDの子どもたちにみられる特徴について

最近、発達障がいと診断される子どもたちが増えており、親たちは自分の子供がその中に含まれるのではないかと心配に駆…

calendar_today
3
赤ちゃんの手足バタバタは不機嫌だけじゃない!その理由とは?と記載されたイラスト

赤ちゃんの手足バタバタは不機嫌だけじゃない!その理由とは?

赤ちゃんの成長過程は、親にとって一つ一つが驚きと喜びに満ちたものです。特に、生後数か月の赤ちゃんが手足をバタバ…

calendar_today
4
「他人に興味がない」ASDの理解への一歩と記載されたイラスト

「他人に興味がない」ASDの理解への一歩

私たちの周りには、さまざまな思考や感情を持つ人がいます。中でも、「他人に興味がない」と感じる人もいるでしょう。…

calendar_today
5
一歳半の子の発達障害を見逃さない、初期サインと対応策の完全ガイドと記載されたイラスト

一歳半の子の発達障害を見逃さない、初期サインと対応策の完全ガイド

一歳半のお子様の発達段階と、発達障害の初期サインを識別する方法に焦点を当てています。発達障害の早期発見は、お子…

calendar_today
6
ADHDの軽度・中度・重度: 特性、症状、診断基準の違いを理解する と記載されたイラスト

ADHDの軽度・中度・重度: 特性、症状、診断基準の違いを理解する

私たちは個々に異なる特性や個性を持っており、その中には注意欠如・多動症(ADHD)と呼ばれる発達障害を抱える人…

calendar_today
7
赤ちゃんの発達障害リスク:自閉症を含む特徴と成長のサインと記載されたイラスト

赤ちゃんの発達障害リスク:自閉症を含む特徴と成長のサイン

新たな命が誕生する瞬間から始まる成長の旅。赤ちゃんの一歩一歩は、未知の世界への探求心と成長のサインをもたらしま…

calendar_today
8
アスペルガー症候群とコミュニケーションの壁、怒られると黙る理由と対処法と記載されたイラスト

アスペルガー症候群とコミュニケーションの壁、怒られると黙る理由と対処法

アスペルガー症候群を持つ人々が怒られたときに黙ってしまう、その深層にある理由と、このような状況でどのように対応…

calendar_today
9
【大人の愛着障害チェック】症状、困りごと、および克服のポイントと記載されたイラスト

【大人の愛着障害チェック】症状、困りごと、および克服のポイント

「愛着障害」という言葉はよく耳にするかもしれませんが、これが大人の日常生活にどのような影響を与えるのかは、意外…

calendar_today
10
子離れできない親の特徴と影響:対処法とチェックリスト と記載されたイラスト

子離れできない親の特徴と影響:対処法とチェックリスト

親子の絆は特別なものであり、子どもが成長する過程でのサポートや愛情は不可欠です。しかし、時には子どもが自立する…

calendar_today