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婚約破棄と慰謝料請求

author:dekkun
「婚約破棄と慰謝料請求」とのタイトルがある、背景は茶色、タイトルを囲むように白い花の絵がある

第1 はじめに

婚約は愛と信頼を積み重ね、結婚に向かう大切な一歩です。しかし、時には予期せぬ出来事が現れ、婚約を解消せざるを得ない瞬間が訪れることもあります。このシリーズでは、婚約破棄とそれに伴う慰謝料請求について掘り下げ、その法的側面と感情的側面に焦点を当ててみましょう。

愛と希望で満ちた婚約が破棄された場合、感情的な苦痛は計り知れません。しかし、法的には、婚約解消の際には慰謝料請求というプロセスが存在します。このプロセスは、婚約を破棄する側と破棄される側、両方にとって重要です。

婚約破棄の理由や背後にある感情は多岐にわたります。一方的な決定から双方の合意まで、さまざまなケースが存在します。婚約を解消したい場合、または婚約を破棄された場合、どのように行動すべきか、法的な権利と責任は何か、そして感情的な回復に向けてどのように進むべきかについて、このシリーズで詳しく探求していきましょう。

第2 婚約とは

婚約とは、将来結婚することに同意する合意です。この合意は、言葉で口頭で示すだけでも有効ですが、確かな合意であることが重要です。具体的な約束や計画が含まれることが求められます。たとえば、「将来結婚しよう」といった抽象的な希望や願望だけではなく、より具体的な合意が必要です。

婚約の存在を確立するには、相手が婚約を否定する場合に備えて客観的な証拠が必要です。口頭での合意だけではなく、婚約が実際に成立したことを示す証拠が役立ちます。以下は、婚約の存在を示すための証拠の一例です:

  1. 両家が顔を合わせたこと
  2. 結納が行われたこと
  3. 婚約指輪が交換されたこと
  4. 結婚式場が予約されたこと
  5. 新居の賃貸契約が結ばれたこと

これらの事実があると、婚約の存在を証明するのに役立ちますが、全てが必要なわけではありません。さらに、LINEなどのテキストメッセージや書面に結婚の合意が記録されている場合、それも婚約の成立を示す有力な証拠となります。

婚約は、将来の結婚に向けた重要なステップであり、その合意が確実に証明されることは、将来の法的問題や紛争を避けるために重要です。

第3 婚約破棄とは

婚約破棄は、二人が婚約を結んだ後に、片方が勝手にその婚約を取り消すことを指します。結婚前に、カップルが婚約をすることはよくあります。しかし、婚約が成立した後で片方が突然婚約を解消すると、相手は感情的に深く傷つくことがあります。しかも、結婚のためにお金をかけたり、仕事を辞めたりした場合、それは経済的な損失につながることもあります。このような状況で、正当な理由がないまま婚約が破棄される場合、相手に慰謝料などの賠償を支払う義務が生じることがあります。

第4 婚約破棄の理由

「婚約破棄の理由
とタイトルが表示、背景はベッドルーム、ベッド、窓、ベッドの脇に小さなテーブル、テーブルの上に花瓶がある。

1婚約破棄が認められる場合

婚約が破棄される際、次のような正当な理由がある場合、慰謝料を請求されることは一般的に難しいです:

  • 不貞行為(肉体関係を伴う浮気)
  • DV(家庭内暴力)、モラハラ、または侮辱行為
  • 経済的な状況が極端に悪化し、失業など
  • 社会的なマナーや常識を逸脱した行動
  • 健康状態の深刻な悪化(重度の精神疾患や身体障害など)
  • 過去の重大な犯罪歴が明るみに出る
  • 性的機能の異常、欠陥、性的不能
  • 大きな借金が発覚

なお、自分から婚約を破棄する場合でも、上記のような正当な理由があれば、相手からの慰謝料請求や不利益を受ける心配はほとんどありません。ですので、安心してください。

2婚約破棄が認められない場合

婚約破棄の正当な理由とは認められないケースもあります。以下は、婚約破棄を正当化できない理由の一部です。婚約を破棄された側が、これらの理由によって精神的な苦痛を受けた場合、慰謝料を請求することが可能です:

  • 性格の不一致
  • 価値観の相違
  • 単純な心変わり(結婚する意欲がなくなった、もう好きじゃなくなった、ほかに好きな人ができたなど)
  • 国籍、民族、出身地、門地などによる差別
  • 親の反対や相手の親族との不和
  • 信仰をやめない

これらの理由に基づく婚約破棄は、通常、慰謝料の請求を受け入れる理由とはなりません。

第5 婚約破棄に基づく慰謝料請求ができる場合

相手から一方的に婚約が破棄された場合、その理由が正当でなく不当なものである場合、精神的な苦痛に対する慰謝料を請求することが可能です。

しかし、相手からの婚約破棄が正当な理由に基づいている場合、例えば自分の浮気、DV、多額の借金などが原因である場合、慰謝料を請求することは難しいです。逆に、相手から慰謝料を請求される可能性があるかもしれません。

以下は、一般的な婚約破棄における慰謝料請求に関する情報です:

1浮気(不貞行為)による慰謝料:

婚約者の不貞行為(肉体関係を伴う浮気や不倫)は、婚約破棄の正当な理由となります。浮気をされた側は、婚約破棄の際だけでなく、浮気によって受けた精神的苦痛に対しても慰謝料を請求できます。ただし、浮気を証明するための証拠が必要です。さらに、浮気相手にも慰謝料を請求することができますが、その際には相手の故意または過失を証明する必要があります。

2DVによる慰謝料:

婚約者によるDV行為も、婚約破棄の正当な理由となります。DVには身体的、精神的、経済的、性的な要素が含まれます。DVの場合も、客観的な証拠(写真、録音・録画データ、診断書、医療履歴、警察や公的機関への相談履歴など)が必要です。

第6 慰謝料請求金額の相場

婚約を不当に破棄された場合、慰謝料が主要な損害賠償の一部となります。慰謝料の金額は、精神的な苦痛を金銭的に評価して決定されるため、一概に定めるのは難しいです。慰謝料の額は個人や状況によって異なります。

一般的には、婚約破棄に伴う慰謝料は50万円から200万円程度が一般的な相場とされています。ただし、具体的な金額はケースバイケースで変わり、訴訟や協議の過程で決まることが多いです。

第7 慰謝料請求できる期間ー時効消滅

婚約破棄による慰謝料請求には、期限が設定されています。この期限を「時効」と呼び、債務不履行に基づく場合と不法行為に基づく場合で異なります。

1債務不履行に基づく場合:

債権者が権利を行使できることを知った日から5年間、権利を行使しない場合。

権利を行使できる時から10年間、権利を行使しない場合

2不法行為に基づく場合:

被害者またはその法定代理人が損害および加害者を知った日から3年間、権利を行使しない場合。

不法行為が行われた日から20年間、権利を行使しない場合。

債務不履行か不法行為かの判断は専門的な知識が必要です。したがって、婚約破棄に関する慰謝料請求の時効期間についての具体的なアドバイスを受けるために、男女関連の法律問題に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。

第8 婚約を解消したい場合の注意点

「婚約を解消したい場合の注意点」とタイトルを表示、背景には2本のエンゲージリングの写真

婚約を解消したい場合、たとえば「ほかに好きな人ができた」や「同居したら嫌なところばかり目に付くようになった」など、気持ちが変わったり、新たな情報が出てきたりして、結婚について再考したくなることは、カップルにとってよくあることです。しかし、注意すべきことは、正当な理由のない一方的な婚約破棄が、相手から慰謝料を請求されるリスクがあることです。

最初に試みるべきなのは、2人で冷静に話し合うことです。婚約を解消したい理由を誠実に伝え、今後の改善の余地があるかどうかを真剣に考えましょう。相手とのコミュニケーションを重視しましょう。

しかし、自分の意志が固い場合や相手が婚約解消に同意しない可能性がある場合は、婚約破棄を正当化するための証拠を収集しておくことが重要です。DVやモラハラの音声や動画、浮気の証拠写真などは、婚約破棄が正当な理由であることを証明するのに役立つ客観的な証拠となります。

話し合いの結果、婚約解消が合意に達した場合、さまざまな費用の精算(引っ越し費用、結婚式場や新婚旅行のキャンセル料など)についても話し合いましょう。

第9 婚約を破棄された場合の注意点

一方、婚約を破棄された場合、相手の理由を理解しようと努力することが大切です。理由が不当な場合、慰謝料の請求を検討することもできます。ただし、相手が逃げようとして嘘をつく可能性もあるため、弁護士に相談して適切な対処をすることが賢明です。

第10 まとめ

婚約破棄と慰謝料請求についてまとめると、婚約が解消される場合、慰謝料請求は一般的なプロセスの一部となります。婚約を解消したい場合、または婚約を破棄された場合、以下のポイントを覚えておくことが重要です。

  1. コミュニケーション: まず、感情的な問題や理由を率直に話し合いましょう。解決策を見つけるためのコミュニケーションは重要です。
  2. 証拠の収集: 不正当な婚約破棄を正当化するために必要な証拠を収集しましょう。例えば、DVや浮気の証拠などが該当します。
  3. 弁護士の助言: 複雑な法的問題に関するアドバイスを受けるため、専門家の弁護士に相談することが賢明です。
  4. 感情のケア: 婚約破棄は感情的につらいものです。感情のケアと精神的な回復に時間をかけましょう。
  5. 財務的な検討: 引っ越し費用や式場のキャンセル料など、経済的な側面も考慮しましょう。

最終的には、各ケースが独自の要因を持っており、感情と法的な側面が交差することがあります。冷静な判断と専門家の助けを受けつつ、最善の解決策を見つけることが大切です。

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